第三者評価結果報告書

総括
対象事業所名 実遊中央保育園
経営主体(法人等) 実遊有限会社
対象サービス 保育所
事業所住所等 230-0041 横浜市鶴見区鶴見中央2-16-27
設立年月日 平成17年4月1日
評価実施期間 平成27年5月20日~平成27年7月10日
公表年月 平成27年12月
評価機関名 株式会社R-CORPORATION
評価項目 横浜市版

総合評価

●実遊中央保育園の立地・概要
実遊中央保育園はJR京浜東北線鶴見駅から徒歩で7~8分、旧東海道沿いの鯉ヶ渕公園の近くにあります。
この辺りは鶴見川河口に広がる三角州で、京浜工業地帯として発展した地域です。
近くには由緒ある鶴見神社があり、横浜市立鶴見図書館や鶴見川もあります。
旧東海道は電線を地下に埋蔵し、昔の名残を残す活動も行われる中、マンションも多く建設され住宅地としての発展が進んでいます。
実遊中央保育園は、横浜保育室を経て、横浜市認可保育園として平成17年に開所し、鉄骨造りの3階建ての園舎です。定員は60名であり、保育室は1階は0、1歳児、2階は2~5歳児、3階が屋上園庭となっています。

●実遊中央保育園の保育の方針
実遊中央保育園では園の保育目標にある「元気な子、優しい子」を実現するために「豊かな遊びの積み重ねの中で、人生を主体的に行き”望ましい未来を実らせる力”の基礎を培う」保育を実践しています。この園では特別保育に力を入れ、英語タイム(3~5歳児)、スポーツタイム(3~5歳児)、お絵描きタイム(4~5歳児)、書き方タイム(4~5歳児)、マーチングバンドを実施しています。
特別保育では、年齢、発達に合わせて能力を発揮できる機会が多く持てるように考え、各種素材や※機材を準備し、子どもそれぞれが可能性を伸ばせるよう配慮しています。お絵描きタイムでは子どもの自由な発想で絵を描き、1年間の成果としてDocomo未来ミュージアムに出展して数回の受賞を含め、好成績を残しています。作品は子どもの伸び伸びとしたタッチが印象的でした。
また、知育玩具にも力を入れており、レゴ、カプラ、JOVO、ジオシェイプス、ヘキサゴンブロック、ラキュー、モルファンブロックなどを用意し、子どもたちに「考える力」を推進し、子どもたちも積極的に好み、元気よく遊んでいます。


優れている点

1.実遊中央保育園の4つのこだわり
実遊中央保育園は、特に「知育玩具」、「歯磨き」、「給食」、「ワーク」の4つにこだわり、保育のキーワードとして推進しています。
知育玩具については前述の通り、子どもの指先から発達を促し、考える力を育んでいます。また、歯科短期大学にて歯科衛生士の資格を有する園長先生のポリシーとして、「歯は一生の宝物で、全身の健康を支えます」を根幹に、年齢に応じた適切な歯磨きの指導を行っています。系列園、全保育士が徹底して実践し、実遊中央保育園では「虫歯の少ない保育園」であり続けるよう力を注いでいます。
給食については、積極的に有機野菜と自然食品を採用し、添加物を極力抑えた調理を実践し、週4日は手作りおやつを提供する等、食育に力を入れています。ワークについては、子どもの「社会性」や「集中力」の向上をねらいとし、3歳児から各種ワークを保育のカリキュラムに取り入れることにより、卒園までにひらがな、数字が書けるようになり、はさみも自由に使うことができるように推進しています。

2.特別保育の充実
実遊中央保育園では特別保育として、英語タイム(3~5歳児)、スポーツタイム(3~5歳児)、おえかきタイム(4~5歳児)、かきかたタイム(4~5歳児)、マーチングバンドを実施しています。
特別保育に対して、基本的に外部の専門講師に依頼し、専門の教え方に趣を置いた保育に力を入れています。専門による教えにより、各年齢に応じた適正な学びに併せ、保育士も専門講師の教え方を学ぶことで質の向上への利点があります。
特別保育では年齢、発達に合わせて能力を発揮できる機会が多く持てるよう考え、特別保育に沿って各種素材や器具を準備し、それぞれの子どもが可能性を伸ばせるよう配慮しています。例えば、プールでの泳ぎでは、法人系列園の教諭資格を持つ体育教諭が教え、次回までにできるようにと、子どもと保育士が一緒に練習し、卒園までにはほとんどの子どもが泳げるようになっています。また、お絵描きタイムでは、子どもの自由な発想で絵を描き、1年間の成果としてDocomo未来ミュージアムに出展して数回の受賞をする等、子どもの喜びにもつなげています。


更なる改善が求められる点

1.お散歩等、外出の機会への取り組み
実遊中央保育園のもう1つの良さは、保育士を殆ど正規職員で配置しており、非常勤は管理職経験者の保育士と保育職員で構成されています。
日中の保育の目配り、気配りは万全ですが、屋外活動について、特別保育を週3回設定され、園舎の屋上園庭での遊びの設定もあり、外出機会への時間配分の考慮が必要であると思われます。
園の近くには鶴見川もあり、地の利も恵まれているので、お散歩など外出の機会に積極的な工夫が望まれます。また、保護者アンケートにおいても総体的に良い評価でしたが、屋外活動の機会を望む要望が目立つ点も反映し、今後の取り組みに期待しています。